娘の服と、入学式のスーツ

今年2月に第一子となる女の子を出産した。

娘の洋服を見ていると、自分の小さい頃を思い出す。

もちろん、0歳の記憶はない。

けれど写真を見返すと、当時の私は母が好きだったモノトーンばかり着ていた。

カラー写真のはずなのに、「モノクロなのか?」と思うくらい、白・黒・グレーしか着ていない。

特に印象に残っているのは、小学校の入学式。

祖母が服飾の仕事をしていたこともあり、入学式のスーツは祖母の手作りだった。

グレーのジャケットにスカート、黒地のベルトには、てんとう虫のモチーフが付けられていた。

母はすごく喜んでいたが、当時の私はなんかモヤモヤした。

それまでは幼稚園の制服でみんなが同じものを着ていたので、それぞれの個性が出るのは入学式が初めてだった。

周りの女の子を見るとピンクやネイビー、チェック柄など様々な色合いのスーツを着ていて、とても可愛らしかった。

一方の私は、可愛らしいというより、どちらかというとスタイリッシュな感じだったと思う。

当時の感情ははっきりと覚えていない。

けれど、あのときのモヤモヤは今でも残っている。

祖母の手作り以外の選択肢がなかったというより、そもそも、他にどんなデザインがあるのかを知らなかったのだと思う。

30数年経った今でも忘れないのは、手作りだったからこそかもしれない。

けれど、色々な選択肢があったうえで「祖母の手作りが良い」となっていたら、その出来事の捉え方は違ったと思う。

「あなたの好きを選んでいいんだよ」

何でも決めるのではなく、選択肢を与える存在になりたい。

タイトルとURLをコピーしました